小売業は、その国の生活を映す鏡のような存在であるが、世界のショッピングセンターや小売店の実情から、生活全般の変化を考える。
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イーアスつくばに見るSC世代
イーアスつくば世代

  オープンから2週間、火曜日のある日、「イーアスつくば」(SC概要は9月15日のブログ参照)に行ってみました。近くに用事があって、昼食を食べるために寄ったのです。オープン後、直ぐにでも行きたかったのですが、きっと混んでいるだろうと思うと、どうしても足が向かなかったのです。案の定、近くに住んでいる人の話ではオープン間もない頃は、メイン通りに車が連なっていたということです。

  2週間が経って、ウィークデイなのでお客は少なくなっているのではないかと思っていたのですが、駐車場の空きを見つけるのも時間が掛かりましたし、お客もかなりの数見られました。つくばの町は車で走っていると人家はまばらですし、一体どこから沸き上がってきたのかと思うほど多くのお客で混み合っていました。

  イーアスつくばは、極めて原則的に作られたSCです。これまで大和ハウスが培ってきたノウハウが全て発揮されたということでしょう。あまりにも原則的なので、他のSCなどを見慣れている人にはかえって物足りなく映るかもしれません。原則的と言うのは、例えば、テナント・ミックスの仕方、駐車場の取り方、フロアの構成、設備の低コスト化などです。ただし、丸く処理したSCの先端とか、スーパーマーケットとモールとをできるだけ切り離そうとするところなど、ディベロッパーの苦労を感じます。

  たくさんのお客の中で、目を引くのは小さな子どもを連れた家族連れです。特にベビーカーに赤子を乗せた女性が多いことです。ウィークデイなので、混雑を避けたつもりなのでしょうが、結果として同じようなお客が多くなっていました。それでも、問題もなくゆっくりと買物や食事を楽しんでいるようでした。考えてみると、この世代以降は、SC世代と言うことができるでしょう。それまでは、商店街にしても単独大型店にしろ、ベビーカーを押して買物をするというのは考えられないことでした。かなりの覚悟が必要だったのです。

  SCは、明らかに既存の環境とは違っています。まず、安全、安心なことです。ベビーカーでうろうろしても、通路は広いし、車に轢かれるなどと言うことはありません。階の上り下りといったことでもエレベーターやエスカレーターがあちこちにあって、容積も車椅子やベビーカーを前提にした広さです。親子で入れるトイレや授乳のための設備、子どもとの食事の場所なども完備しています。父親がいなくても母子だけでも問題なく買物、食事を楽しむことができるのです。

  商店街で買物をしたり、大型店舗で買物した時代があり、その世代がありました。それがいわば当たり前であったので、辛くても我慢をしてやっていました。あるいは、どうしても必要な時以外は、買物に出ないようにするなどしていたのです。SCは、その環境をすっかり変えたのです。SCで買物をして育っていく人は、もはや後戻りはできないでしょう。SCを前提にしてライフスタイルを形成していくのです。SC世代の登場が本当に社会に影響を与えるのはこれからです。
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