小売業は、その国の生活を映す鏡のような存在であるが、世界のショッピングセンターや小売店の実情から、生活全般の変化を考える。
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スタジオアリスのマーケット創造秘話(番外編)
スタジオ・アリスの撮影は楽しい
 スタジオ・アリスの店内は、夫婦や親子で衣装選びを楽しんだり、お化粧で綺麗になった子どもの顔を見て喜んだり、まるでディズニーランドのように現実とかけ離れた世界を創っています。お客にとっては、単なる記念写真を撮りに来ているのではなく、この時間を親子で共有できることが嬉しいのです。また、自分たちと同じような親子を見ることで、標準的な幸福を確認しているのかも知れません。だから、ここでは少しくらい時間が掛かって、待たされても不満の声を上げる人はいません。

 カメラマン(ウーマンですが)は、実に上手に写真を撮ります。上手にと言っても綺麗に撮るわけではありません。とにかく被写体が、可愛く撮れるように上手に撮るのです。子どもは、改まって写真を撮るなどと言う機会は滅多にありません。さらに親だけでなく他のお客が見ていたりするので、固くなります。体も表情もがちがちです。中には泣き出す子や状況がよく分からず、ただただぼんやりしている子どももいます。こうした個々の子どもの状況に合わせて、肩の力を抜かしたり、笑顔を引き出したりするのです。泣いている子どもをおもちゃでごまかしたり、幼稚園のことを聞いたり、笑顔の表情をつくらせたり、実に上手いものです。

 写真を撮影する場所は、まさに舞台です。主演は、もちろん自分の子どもであり、助演は、カメラマンとスタッフの人。観客は親や祖父母です。小道具が並び、カメラがセットされ、ライトに照らされて子どもが登場します。選んだ衣装を着て、お化粧をした子どもが、カメラマンとやりとりをします。ポーズを変えたり、笑ったり、カメラマンの質問に答えたり、普段見なかった子どもの様子をそこで見ることができるのです。さらに、カメラマンのシャッター・チャンスを作る話術と動作はマジックを見ているようです。お客は、スタジオ・アリスに写真を撮りに来ているのではなく、このイベントを楽しむために来ているのではないかと錯覚が起きそうなほどです。
 
 子どもに対峙しているカメラマンも楽しそうです。子どもの仕草や表情の変化を楽しんでいるようです。これで絶好のシャッター・チャンスをつくり出せたときには、もうカメラマンを止められなくなってしまうのだろうと、横で見ていて感じます。撮られる子どもも楽しそうで、それを見ている親も楽しそうで、お金ではない満足を感じることができるのです。女性が誇りを持ってできる仕事です。

 もちろん商売ですから結果があります。それは、出来上がった写真と料金です。写真は、前回述べたようにお客が自ら選んだお気に入りのものです。料金は、以前の町の写真スタジオには無かった破格のものです。それに撮影時のイベントまで含まれているとすると、こんなに安価な娯楽は無いと言うことになるでしょう。中には、イベントの楽しさに釣られて、思っていた以上にたくさんの写真を頼んで、後悔する人もいるかも知れません。ディズニーランドなど観光地によくある記念写真で、その楽しい雰囲気の勢いで買ってしまうなどと言うことがままあります。あれと同じ現象があるのではないかと思います。いずれにしても今時のファミリーにとっては、これが一般的な、普通の幸せになっているのではないかと思いました。だからスタジオ・アリスのビジネスは、これからの一つの方向を示す、「ファミリーに幸福を売るビジネス」なのです。
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