小売業は、その国の生活を映す鏡のような存在であるが、世界のショッピングセンターや小売店の実情から、生活全般の変化を考える。
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コストコ新三郷店は大盛況
コストコ新三郷店ファサード
 
 コストコ新三郷店に行ってきました。7月7日にオープンしていたので、もっと早く行きたかったのですが、オープン日は大変な混雑で2時間も待たされた人がいたと聞いて、躊躇していたのです。店に着いたのは、月曜日の朝、オープン時間10時を10分ほど回ったところでしたが、すでにかなりのお客がいました。幕張店の場合は、コストコを知っている人が遠くから来店していた感じでしたが、三郷店では、コストコに接するのが初めてという人が多かったような気がします。それだけ商圏人口が多いのでしょう。会員登録のカウンターには長い列ができ、新会員もかなり獲得したようです。ちなみにオープン前の会員募集キャンペーンですでに5万人を超えていたということです。コストコもいよいよ大衆化してきたということでしょうか。

 コストコ新三郷店は、ワンフロア(1層建て)で作られています。幕張店では、1階が食料品関係、2階が雑貨・衣類等という2層でしたが、新三郷ではすべての商品がワンフロアで展開されています。ワンフロアのメリットとしては、お客側には1階、2階を行き来せずに済みますし、買い忘れなどがあったときでも、売場に戻るのも容易です。また、お店側にとっては、お客の状況が把握しやすいですし、オペレーション(運営作業)も楽になります。お互いにとってメリットがあるのですが、もともとアメリカでは、このスタイルが基本です。ただし、2層の幕張店などを使い慣れていると、フロア毎に扱い商品が明確になっているので、売場が判りやすい、ということがありました。新三郷でも慣れてくれば問題ないのかもしれませんが、今のところ売場が判りにくい事は否めません。

 入口と出口が別々というワンウエイコントロール(一方通行導線)になっているのは、他の店と同様ですが、幕張のように入口は2階で、出口は1階というのとは違って、隣り合わせの入口と出口が狭く感じられます。さらに、出口の側に入会のカウンターがあって、申込者が並ぶと一層混雑しているようになります。その上、コストコ独特の買った商品のチェックを出口でしています。あまりにも出口側に機能が偏った構造になっているように思われます。まだ、オープンしてから1月と経っていないので、半年後、1年後にどうなっているか、注目したいところです。

 売場は、店舗の両側にラックを置いて、真ん中は低い棚と平台で商品を陳列しています。入口向かって左側のラックが家電、バッグ、洗剤、紙製品などの雑貨、右側のラック、つまり入口奥が食品で、食品の前に薬局の売場、メガネ売場があります。そして真ん中に衣料、文具、季節商品、特売商品などが並べられています。店舗の最奥の壁面沿いが精肉、鮮魚などバックルーム越しの冷蔵平ケースになります。野菜は、幕張では、冷蔵多段ケースを使って一部の野菜・果物を陳列していましたが、特別に冷蔵室を設けている点が大きな違いです。部屋を作ってしまったのです。売場の配置は、大まかにはそうなりますが、まだまだ判りにくい商品も少なくありません。蚊取り線香などは、薬局サイドではなく、左側奥のラックに置かれていました。

 コストコのフードコート

 品揃えは、コストコの本来のコンセプトに戻ったように思われます。コストコのコンセプトの基本は、品目数を極端に絞って、まとめ売りをするというものです。幕張では、行く度に品目数は増え、単品売りが多くなっているように感じました。これでは、売上げは大きくなっても利益は出ないのでは、と心配でしたが新三郷では、選択肢を増やさず、まとめ売りを前面に出していました。今後どうなるか分りませんが、隣接してイケアやららぽーと等があるというショッピング環境が、影響しているのではないかと思います。幕張ではコストコは他の店舗と完全に分離しています。もともとアメリカでは、コストコのようなMWC(メンバーシップ・ホールセール・クラブ)という業態類型は、成熟した環境の中で生まれてきました。従って、コンセプトを明確にしなければならなかったし、明確であることが、利益を上げるポイントでもあったのです。日本のマーケット・消費者の特徴とコンセプト(ビジネス・モデル)の接点をどう作っていくのか、これからが見ものと言えるでしょう。
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人気のアウトレットモールにも欠点がある
 オープンしたあみプレミアムアウトレット

 7月9日「あみプレミアムアウトレット」がオープンしました。前日の8日には、招待客だけを対象にしたプレオープンを行いましたが、それだけで2万3000人が来店したとのこと。高速道路からのアプローチは、駐車場まで直接入れるということで比較的良いようですが、一般道路が大変混んで、20分で行けるところが2時間かかったという話も聞きました。オープン当日は、テレビの中継もあって、華々しいオープンでした。開店前に3500人が並び、午後7時までには、3万人の来場者があったとデベロッパーは発表しています。首都圏から最も近いということで、「あみプレミアムアウトレット」に対するアウトレットフアンの期待も大きいようです。景気が冷え込んでいる中で、アウトレットだけが勝ち残るという現象は、まだまだ続きそうです。

 有名ブランド品が割安で買えるというアウトレットの人気に水を掛ける気はもうとうありませんが、アウトレットにも欠点があることを理解する必要があります。アウトレットは、もともと正規の店舗では扱えないものを売っています。つまり、安いのにはそれなりの理由があるのです。機能的にはまったく問題はありませんが、ちょっと傷や汚れがあるとか、パッケージが破れてしまったとか、正規の店に出していて返品で戻ってきたとか、シーズン中あまり売れず残ってしまったとか、いわゆるB級品を扱っています。従って、完全な商品ではないと後で気付いても文句をいうわけにはいかないのです。

 さらに、問題は品揃えです。同じ商品が必ず扱われているわけではないということです。気に入った商品があっても、その時に買わなければ、次に行った時には無くなっていることがあるのです。欠陥商品や余った商品ですから、継続的にメーカーが作り続けているわけではありません。逆にメーカーは、こうした商品をできるだけ減らそうとします。アウトレットで売るために商品を作っているのではないのです。直ぐに買わなければ次は無いということは、言葉は悪いですが、一種の店舗の脅し文句と言えます。そこで、お客は気に入った商品を予定が無かったにも拘わらず買ってしまうのです。本当に欲しいものは違っていたのに、ブランドが割安で買えるという事で妥協してしまうのです。

 サイズも問題です。揃っているかどうか、判りません。テレビのレポーターは、このブランドのシャツやドレスが30%、50%引きで買えるから素晴らしい、と盛んに感激の声を上げていますが、ピッタリのサイズはあるのでしょうか。衣料はサイズがなければ、何も無いのと同様です。アウトレットにサイズが必ずあると期待してもしょうがないということです。逆に、サイズがあったからと、似合わないものを買ったりするケースも見られます。だから、アウトレットは不満が残らないように、他の楽しみのあるところ、つまり避暑地や観光地の近くに作られるのです。

アウトレットにも欠点がある

 自分の住んでいる近くにもアウトレットができれば、と思うことなかれです。あまりお客に近いと、アウトレット経営はやっていけないでしょう。遠く離れているから、折角来たのだから何か買って帰ろう、と思うのです。近いと来やすいので、次を期待します。お気に入りのものが無いからといって、妥協する必要が無くなります。逆に言えば、お客が妥協してくれるから、残っている商品が売れていくのです。また、遠くて次回に来るのが何時になるか分からないから、衝動的に何かを買ってくれるのです。

 アウトレットセンターの魅力は、強力なアウトレットストアが揃っていることです。強力なアウトレットストアとは、名前だけでなくそれなりの商品を持っている店舗です。そんなことは絶対といっていいほど無いのですが、正規の店舗で売れていれば、アウトレットでは魅力のある商品が揃わないということになります。そこで、最近ではアウトレット用商品も作られていると言われています。アウトレットに来たお客に、買物の満足感と品揃えの豊富さを演出する商品です。例えば、ブランドのロゴが入ったTシャツとかタオルとかカップといった類です。よくよく吟味してアウトレットを楽しんで欲しいものです。

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軽井沢で見たアウトレットの好調
 軽井沢ニューイーストガーデンモール部分

 ますます景気が冷え込むなかで、どのSCも売上げ低迷に頭を抱えていますが、アウトレットセンターだけは、相変わらず好調に推移しているようです。レジャー感覚でのショッピングの楽しさ、消費者のブランド志向などがその原因なのでしょうが、割安といっても、もともと高価なブランド物に人気が集まるというのは、どういうものでしょうか。

 軽井沢プリンスショッピングプラザに、久し振りに行ってみました。当日は梅雨の中休みといったところで、きれいに晴れ渡り、日差しは肌を刺して痛いくらいでした。このSCもアウトレットセンターですが、1995年開業以来順調に伸び、昨年11月には増床してニューイーストガーデンモールが新たに加わりました。今回の訪問は、増床後初めてのものでしたが、25億円をかけて21店舗を増やして、一層魅力的なアウトレットセンターとなっていました。

 正直に言って、以前はこのアウトレットに魅力の乏しさを感じていました。軽井沢のみやげもの店などが目立って、魅力的なブランドが少なかったからです。ご承知のようにアウトレットセンターは、ブランド品を割安で売るアウトレットリテイラーを集めたSCです。これが、他のSCとの競争の武器となるのですが、チェルシーが開発したプレミアムアウトレットに比べるとこの部分が明らかに弱かったのです。ところが、ニューイーストガーデンモールの出現で、この欠点も消えました。

 新たに加わった店舗には、ブルガリ、アルマーニ、ダンヒル、クロエ、ゼニア、ヒューゴボス、フェラガモ、ラルフローレンといった世界的なブランドが入っています。こうした有名ブランドも加えて、物販で187店舗、飲食30店舗の合計217店舗は、日本で最大級のものです。さらに以前のゴルフ場を利用しているので、芝や池などがリゾート気分を高めて、より一層ショッピングをレジャー感覚にといった雰囲気がするのです。本場アメリカにも無いリゾート感満点のアウトレットですが、これも有りではないかと、思うようになりました。

 お客を観察していると、圧倒的に多いのが幼児を連れた若夫婦です。次に目立つのは犬を連れた人です。ブランドで育った人が結婚をし、子供が生まれ、独身時代のようにブランドが自由に買えなくなった、ということが幼児連れの夫婦の多い原因と思われますが、やはりそれだけブランドの魅力は強いのです。犬を連れているお客は、リゾート気分一杯です。家で留守番をさせるわけにもいかず、車で一緒に連れてきたということなのでしょう。日本ではいかにブランドが大衆化しているかがよく理解できます。
 
 このアウトレットが1995年に開業したときは来場者60万人、売上高は12億円にしか過ぎませんでした。ところが2007年には来場者850万人、売上高315億円となりました。さらにニューイーストの増床後1年間の数字では、来場者900万人、売上高400億円になりました。何と15年も経たずに来場者で15倍、売上高で約33倍といった驚くべき業績を上げています。客数の増加はアウトレットだけには留まりません。軽井沢全体に遊びに来る人を増やした、ということを考えれば、アウトレットの果たした役割は大きなものがあるといえます。

 軽井沢プリンスショッピングプラザは、これまで関東のお客がほとんどでしたが、2014年には、長野新幹線が金沢まで延びることになっており、北陸方面からのお客も期待されています。まだまだ発展の可能性は高いようです。また、この7月9日には、茨城県阿見町にチェールシージャパンが、2010年には三井不動産が北海道と滋賀県にアウトレットをオープンし、全国で合計35ヵ所となります。日本は今や“ブランド王国”といっても良い国になりましたが、アウトレットセンターの繁栄は何時まで続くことでしょうか。

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