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小売業は、その国の生活を映す鏡のような存在であるが、世界のショッピングセンターや小売店の実情から、生活全般の変化を考える。
ウォルマートのホノルル店
 ホノルルのウォルマートを見てきました。2004年の10月13日にオープンしていたもので、直ぐに行きたかったのですが、なかなかチャンスがなく、ようやく今回見ることができました。立地は、アラモアナSCから山側にケアモク通りを5分ほど歩いたところと大変良い場所です。周辺には、ドラッグストアのウォルグリーンやオフプライス・ブランデッドストア(OPS)のロスなどが立ち並んで、相乗効果を上げています。

 メーンランド(アメリカ本土)とは違うホノルルですから、利用できる土地も少ないということでしょうか、回りは商業施設だけでなく、オフィスビルなどもあって、アメリカのウォルマートの立地という感じはしません。駐車場は、立体のものが店舗に隣接してあります。さらに、2階にはウォルマートグループのメンバーシップ・ホールセールクラブ(MWC)業態のサムズがあります。サムズは同じ10月の21日にオープンしました。つまり、ウォルマートとサムズが一緒の建物に入っているのです。さらに、建物の道路に面した側は、テラス風になっていて、ファーストフード、アイスクリーム、コーヒーショップなどのお店が並んでいます。土地代が高いホノルルということでしょう、無駄なく店舗が利用されているということです。

 世界一の売上高を誇るウォルマートの現在の主力店舗は、“スーパーセンター”と言って、日本のジャスコやイトーヨーカ堂のような総合業態です。衣料から住商品、生鮮食品まで総合的に扱っているものですが、この店舗では生鮮食品がありません。もっと専門的に言えば、ディスカウントストア(DS)とスーパーマーケットとが組み合わされたもので、生鮮食品は重要な扱い商品です。ところが、この店は一部お菓子や冷凍食品、お酒、缶詰などはあるものの生鮮関係は一切ありません。地元のスーパーに遠慮しているというよりも経営的に美味しいところだけ取っているという感じがします。

 生鮮がないことを除けば、店内の基本的なレイアウトは、標準店とさほど変わりません。チェックアウトの外側には、メガネや美容室のテナントが並び、入口近くには飲食店があります。店舗の右側からファッション、食品、ホーム、DIY,奥にエレクトロニクス、玩具等があります。扱い商品は、地域に合わせているので、当然標準店とは大きく異なります。ハワイの民芸品が扱われていたり、ファッションでは、アロハ、ムームー、ビーチサンダル、食品でもアカデミアンナッツ、チョコレートなどハワイ土産の定番が置かれています。チェーンストアというと金太郎飴のようにどこも一緒と思っている人には、世界1のチェーンストアがこうした店舗を作っていることにビックリすることでしょう。逆に言えば、世界1であるからこそこれだけ地域のニーズに合った店舗を作ることが出来るのだと言えます。

 SC
お客は、地元の人もいますが、観光客がかなり入っています。何と言っても安いのです。ワイキキのお土産物屋やアラモアナSCなどに比べると2~3割は確実に安くなっています。もちろん、素材や柄、スタイルなど違うものもあるが、アロハ、ムームーといったレベルでは明らかに安い。さらにチョコレートやワインといったブランドが特定できるものは明らかに安い。この安さが観光客にも支持されている。
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